先日発売したLUMIX S5IIxをさっそく購入してしまいました。1月の発表後に予約をして、長らく待っていましたがやっと手元に届きました。今回はS5IIxと自分が持っている機種の簡単な比較や、外観のご紹介をしたいと思います。
他の機種と比べて
まず大きさですが、自分が所有していたLUMIX S1HとSIGMA fp Lと比べてみると、ちょうど間ぐらいのサイズ感です。基本性能だけ見れば、S5IIxはこの大きさでS1Hと同等と言っていい性能を持ちます。では簡単ではありますが、S1Hと主に外観周りについて比較していきたいと思います。
動画性能に関してはALL-Iに対応している点、オープンゲートの6Kに対応している点、さらには放熱ファンを搭載している点など、S1Hの強みだった部分を継承しています。それでいて重量はS1Hの1,164gに対して740gとだいぶ軽量です(バッテリー、SDカード1枚込み)。
自分が購入したS5IIxの他に兄弟機としてS5IIもありますが、S5IIxの方はALL-I対応、外部SSDへの記録、ProRes形式への対応や、ライブ配信機能に対応している点などが異なります。
外観に関してはまず、S1Hにあった肩液晶がありません。これはあった方が便利な場面もありますが、必須ではないという方もいると思います。自分は利用頻度は少なめでしたが、カメラを起動しなくてもバッテリー残量が確認できる点はすごく便利でした。S5IIxでは放熱ファンはペンタ部に組み込まれており、S1Hのように背面液晶は出っ張っていないためスマートな印象です。
それとS1Hの特徴としてチルトフリーアングルと呼ばれる背面モニターの可動機構を搭載している点が挙げられますが、S5IIxではチルトのないフリーアングル液晶(バリアングルとも呼ばれるやつですね)になっています。これは個人的には少し残念で、チルトすることでバリアングル可動時のケーブル干渉を避けられる他、ウェストレベルで撮影する際にワンタッチでチルトできる点が重宝していました。
S1Hはチルト自体は上方向にしか開かないんですよね。これが自分はけっこう気に入っていて、シンプルな機構で気を使わずにパカパカ開け閉めできるのがとても楽です(下に開く頻度は少ないのでバリアングルで対応)。
ただ、通常はただ上に曲がるだけだと手前に引き出せないので、出っ張っているファインダーに干渉して見づらいと思うんですよね。それがS1Hの場合はファンの通気口によって背面液晶が出っ張っているため、ファインダーに干渉しません。
今後、背面ファンがない機種ではチルトフリーアングルをどう対応させるのでしょうか?(α7RVのように二軸可動の上下双方向チルトになっちゃうのかな?)
他にはモードダイヤルが右側にあり、押し込み解除式のロック機構もありません。写真と動画を頻繁に切り替える自分にとってはこちらの方が操作が楽で嬉しいです。
外観以外の仕様としては、大変話題になっていますが位相差AFへの対応が大きいと思います。S1HのコントラストAFでも写真撮影ではほぼ困ることはありませんでしたが、動画撮影だとピント合わせの挙動が目立つ場面もありました。動く人物の撮影など、AFを多用したい場面では嬉しい変更点です。
その他の細かな違いとしては使用可能温度がS5IIxは0℃~となっており、S1Hは-10℃~となっていたりします。
操作した感触については、さすがにフラッグシップのS1Hの方が高級感を感じます。ボタンを押した感触とか、持った時の安心感とか、シャッターフィーリングとか(これは好みは人それぞれ)スペックに出ない部分ですがS1Hはとても信頼できる機械を触っている感覚です。一方のS5IIxはそれらと引き換えに軽さを手に入れています。
以上、ご紹介した以外にもS1Hとの細かな違いはありますが、基本的な動画性能についてはS1Hと同等以上と言えるもので、それでいて軽いというのは価格も相まって非常に強いです。
ちなみに余談ですが、今回S5IIxを買うにあたり長らく使っていたS1Hを手放しました。とても愛着のあった機種だけに名残惜しいですが、S5II/S5IIxが軽量ながらもS1Hからの乗り換えに堪え得る性能で出てきた上に、位相差AFまで乗せてきたのでこれを機に移行する人は多そうです。
最後にデザインに関しての大きな特徴ですが、なんとブランドロゴを含め全身がブラックです。ペンタ部正面の一等地にあるブランドロゴを黒く塗りつぶしてしまうこのデザインは、協業しているLeicaのSL2-Sにも似ていますね。S5IIxはLeicaのような赤バッチすらないので正面から見ると真っ黒です(ただ録画ボタンは実用性を考慮してか赤いままです)。この真っ黒デザインは正直…カッコいいですね…。いちおう実用面では、鏡面を撮影する際に白いロゴが映り込まないように、との配慮もあるようです。ただ見た目にもシンプルなカッコよさを醸し出しており、このデザインを目的に買ってもいいぐらいじゃないかと思います。
各レンズ装着時の外観
というわけで、せっかく見た目もカッコいいS5IIXなので色んなレンズを付けてみて印象がどのように変わるかを見てみたいと思います。
ちなみに本記事の見出しの写真は「LUMIX S 50mm F1.8」装着時のものです。S PROレンズだと少しだけ大きく見えてしまったり、オールドレンズは上記写真のものだとちょっと小さく感じたりはしますが、基本はどれを付けても似合いますね。こうしてみるとペンタ部が前に飛び出しているのも、デザインとしてのカッコよさに効いてるんじゃないかと思います。ちなみに、持つ時のバランスはやはり700gぐらいまでがちょうど良いようで、それより重いレンズだと片手では辛くなります。
以上、まだ購入したてのS5IIxの簡単なご紹介でした。日常使用を想定すると性能面での不満はほぼ無く、大変使いやすいカメラだと思います。これからはこのカメラをガンガン使って写真や動画を撮っていきたいと思います。