大変お久しぶりです、PIMAです。

前回の更新から随分と間が空いてしまいました。久しぶりのお話となりますが、今回はサブ機として使用しているSIGMA fp Lについて取り上げようと思います。

SIGMA fp Lを購入した理由

 メインとして使っているLUMIX S1Hは大変素晴らしいカメラですが、やはり大きく重たいのがネックです。車などで本気の撮影に向かう時は苦になりませんが、日常的な場面でお出かけカメラとして使うにはちょっと大きすぎます。そこで、いつでもバッグに放り込んでおけるカメラとしてSIGMA fp Lを購入しました。兄弟機種としてSIGMA fpという機種もありますが、そちらはS1Hと画素数がほぼ同等です。解像度を重視したい場面での使い分けも考慮して、SIGMA fp Lの方を選択しました。
 また、SIGMA fp Lに合うように小さいレンズも購入しています。レンズマウントはS1Hと同じLマウントなので専用に買う必要は無いのですが…つい笑。では両者を比較してみましょう。


SIGMA fp Lの良いところ

 S1Hもあるので2台体制ですが、2台とも得意な利用シーンが違っているので使い分けしやすいです。自分が思うSIGMA fp Lの方がS1Hより優れている部分は次の点。

  1. 小さくて軽い
  2. 解像度が高い
  3. カラーフィルターが特徴的で豊富
  4. 静止画と動画の切り替えがメカスイッチで簡単
  5. 見た目がスマート

一つずつ解説します。


    1. 小さくて軽い

    ミラレースの中では両極端なサイズの2機種なのでその差は歴然です。ボディの重さはSIGMA fp Lがバッテリー込みで427g、S1Hは1,164gなので3倍近い差があります。これだけ軽ければ、撮影するかは分からなくてもとりあえず持ち出す、という使い方ができます。


    1. 解像度が高い

     SIGMA fp Lの6000万画素はトリミングの時に重宝します。ある程度広角なレンズで撮ってしまえば後はトリミングするだけでいろんな画角に対応できてしまいます。トリミング前提なら持ち出すレンズは少なくて済みますし、デジタルズームも結構気兼ねなく使えます。


    1. カラーフィルターが特徴的で豊富

     パウダーブルーやティールアンドオレンジなど、他社のカメラにはない特徴的でオシャレなカラーフィルターが多く搭載されています。撮って出しで素敵な絵になるので現像なしで気軽に写真を共有できます。ただし、Wifiが搭載されていないのでスマホと共有するのはちょっと手間がかかります。


    1. メカスイッチでの静止画と動画切り替えが簡単

     S1Hでは動画モードがダイヤルに割り当てられており、絞り優先(A)から動画モードに…みたいな時はロックスイッチを押しながらカチカチと回す必要があります。ロックスイッチを押しながらになる上にダイヤルが少し硬めなのもあり、スチルと動画を交互に行き来するのは少し手間取る印象です。一方のSIGMA fp Lはスイッチをカチっとスライドするだけ。楽ちんです。


    1. 見た目がスマート

     S1Hは形状がゴツゴツっと迫り出していて、この無骨さは大好きですがカジュアルな雰囲気には向かないイメージ。SIGMA fp Lはボディがシンプルな形状で、小型のレンズも良く似合いますし、雰囲気がオシャレです。
    ただ望遠レンズなどをつけるとレンズにカメラが付いてる感が強めです。


    S1Hの良いところ

     ではLUMIX S1Hにも着目して、S1Hの方が優れているな、と感じる部分はどのような点でしょうか。

    1. 手ぶれ補正
    2. 操作性の高さ
    3. AFが高速
    4. Log形式での動画撮影が可能
    5. 大きなレンズとのバランスの良さ


    1. 手ぶれ補正

     SIGMA fp Lは光学式のボディ内手ぶれ補正がありません。レンズ側に手振れ補正が付いていればいいのですが、Lマウントのレンズは手ぶれ補正を搭載しているものが意外と少ないのです。S1Hは光学式のボディ内手振れ補正を搭載しており、特に手持ち動画では大変重宝します。


    1. 操作性が高い

    各種ボタンとダイヤルを合わせた使い勝手、メニューのタッチ操作、SDカードの取り出しやすさなど、S1Hは操作性が非常に高いのが特徴です。SIGMA fp Lもボタンカスタマイズなどはありますが、ボタン数自体が少ないのもあって直感的とは言い難い操作感です。ただ、カラーフィルター変更用に専用のボタンがあるなど、SIGMA fp Lが優れている点もあります。


    1. AFが高速

     LUMIX S1HはコントラストAFではありますが、ピント合わせの速度や正確さはほとんどのシーンで信頼できるものです。一方のSIGMA fp LはS1Hより少し迷いやすい印象。特に動画では使うには勇気がいります。無印のSIGMA fpと異なり位相差方式に対応しているので、その分良くはなっているのだと思いますが、信頼感は今一歩です。ただ日常のスナップ撮影で使う分にはそんなに不便を感じません。


    1. Log形式での動画撮影が可能

     S1HはLog形式であるV-Logでの10bit記録に対応しています。一方のSIGMA fp LはCinema DNGによるRAW動画撮影が可能ですが、SDカードへの本体内記録では8bitに留まります。外付けSSDだと12bitまで記録できますが、Log形式と比べるとデータ量が膨大になるし、外付けにより見た目の収まりも悪くなります。画質の差までは細かく語れないですが、手軽かつ高画質に記録できるLog形式はとても便利で、S1Hが優れている点です。


    1. メカシャッター

     スチル撮影時、SIGMA fp Lにはメカシャッターがないので、動きものはできる限りS1Hで撮るように気を付けています。SIGMA fp Lはメカシャッターレスな上にローリングシャッター現象の影響がまあまあ大きく、被写体が動くと結構歪みます。S1Hは動画寄りの機種ではあるけれど、スチル撮影もしっかりこなせるように作られているのは、両方撮る自分としてはありがたいポイント。

    SIGMA fp L

     その他に注意すべき違いとしては、動作環境の使用可能温度がLUMIX S1Hは-10℃以上ですがSIGMA fp Lは0℃以上となっています。

    まとめ

     こんなところでしょうか。自分はスチルの撮影では風景写真やお出かけのスナップにはSIGMA fp L、人物や動体だったり対応力が求められる撮影ではS1Hを選んで使っています。ただ動画撮影の時は悩ましくて、SIGMA fp Lは軽くて持ち出しやすいんだけど、三脚なしで手持ちで撮影しやすいのはS1H、という感じ。
     得意分野が違うので、事前に何を撮るか考えてそれに合わせて選ぶ感じです。ただ撮影環境が予測しづらい時もあるので、 その時は両方とも持って行ってしまいます。高画質なのに念のためでカバンに入れられてしまうこの気軽さが、SIGMA fp Lの一番の魅力ではないかと思います。